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2006.03.03

術後再発肺がんのEGFR変異とゲフィチニブの効果を検証するフェーズ3試験が今月末に開始

 特定非営利活動法人(NPO)の西日本胸部腫瘍臨床研究機構が、上皮成長因子受容体(EGFR)に変異を持つ術後再発非小細胞肺がん患者を対象に、最初にゲフィチニブを投与する群と最初にシスプラチンとドセタキセルを投与する群を比較するフェーズ3試験を今月の終わりに開始する。3月3日に福岡市で開催された第39回制癌剤適応研究会の教育講演で愛知県がんセンター胸部外科部長の光冨徹哉氏(写真)が、明らかにしたものだ。変異を持つ肺がん患者に対する有効性を検証するフェーズ3試験がいよいよ始まることになる。プライマリーエンドポイントは無増悪生存期間でサンプルサイズは200例となる予定だ。

 ゲフィチニブの効果予測には遺伝子変異よりもFISH法による遺伝子増幅の方が優れているとの報告もある。このため光冨氏らは米Colorado大学と共同で光冨氏らの肺がん検体を用いてFISH法で遺伝子増幅の状態と奏効率を調べた結果も紹介した。FISHが陽性で変異もある患者で奏効だったのは22例中17例で、FISHが陽性で変異がない患者で奏効だったのは9例中0例、FISHが陰性で変異がある患者で奏効だったのは5例中5例であったことから、変異の有無の方が効果予測には優れている可能性を示した。

 光冨氏はまた、Monogram社のeTag法を用いて、EGFR/HER1、HER2、HER3のホモおよびヘテロダイマーの形成状況とゲフィチニブの効果の関係を調べた結果も発表した。eTag法は組織切片において細胞あたりのEGFR、HER2、HER3などの分子数、ダイマー数などを定量できる方法だ。その結果、EGFRを含むダイマーが多いと、ゲフィチニブが効きやすいこと、HER2/HER3のダイマーが多いと効きにくいことなどダイマーのバランスが奏功予測と関連していることも発表した。新たな患者選択の指標になる可能性がある。(横山勇生)