2006.03.03

【脳卒中治療の将来に関するアンケート調査2006】No.3 特に目立つ病型は「アテローム血栓性塞栓」と「心原性脳梗塞」

 日常診療で特に目立ってきている病型は「アテローム血栓性塞栓」と「心原性脳梗塞」であることが、MedWaveが2月に実施した「脳卒中診療の将来に関するアンケート調査」で分かった。調査は、国際脳卒中会議の速報サイトを開設したのに伴い実施した。MedWaveの会員医師にメールで調査への協力を求め、2月23日から2月28日までに165人が調査に応じた。

 調査では、日常診療で遭遇する機会が多い病型について尋ね、さらに目立ってきている病型、注目すべきと考える病型についても質問した。



 その結果、日常診療で遭遇する機会が多い病型で最も多かったのは、「ラクナ梗塞」で44.2%が挙げた(図9)。「一過性脳虚血発作」が21.8%、「アテローム血栓性梗塞」が19.4%で続いた。

 次に、日常診療で目立ってきている病型を一つ選んでもらったところ、「心原性脳梗塞」と「一過性脳虚血発作」がそれぞれ21.8%でトップだった(図10)。「ラクナ梗塞」が21.2%、「アテローム血栓性梗塞」が17.0%で続いた。



 図の9と10を見比べると、「アテローム血栓性塞栓」と「心原性脳梗塞」が特に目立っている病型とみてとれる。「アテローム血栓性塞栓」は、1.2%が8.5%へと7倍近くに跳ね上がっている。一方、「心原性脳梗塞」は、遭遇する機会の多い病型では5.5%に過ぎなかったが、目立っている病型では21.8%と4倍近くになっている。

 今後注目すべき病型を尋ねた結果では、回答した人の41.2%が「アテローム血栓性梗塞」を、また37.0%が「心原性脳梗塞」を挙げた(図11)。



 今後注目すべき病型で「アテローム血栓性梗塞」を挙げた理由をみると、「食事の欧米化にともなって高脂血症、糖尿病や心疾患が増加している。これに伴うアテローム性の障害や心臓由来の病態が増えていくと感じている」や「動脈硬化性疾患の増加により、今後増加する可能性がある」などとする意見があった。また、「メタボリックシンドロームの増加」や「高齢者の増加」などを理由に挙げる人も少なくなかった。

 一方の「心原性脳梗塞」では、「心房細動その他による心原性脳梗塞が非常に増えており、その急性期の治療及び予防的治療が必要である」や「耐糖能異常の患者において血管イベントの増加が明らかであり、今後の脳卒中予防で重要になるから」などの意見があった。また「患者人口の高齢化にともない心原性脳梗塞は増加するため」「症状が重篤のことが多く、転院先確保も難しいため」「重症度が高くなる傾向があり、不十分予防治療で再発する傾向があるため」などの意見もみられた。(まとめ:三和護、医療局編集委員)

*次回は、自由意見欄に寄せられた貴重な意見を報告する予定です。

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