2006.02.16

【日本消化管学会:スポンサードフォーラム7】FD―気の病気か?機の病気か?

 本フォーラムでは、川崎医科大学内科教授の春間賢氏が機能性胃腸症を目に見える病態として捉えるための研究について、歴史的な経緯を踏まえながら講演した。

 食道の狭窄例、大腸の狭窄例、十二指腸から胃への逆流例などの症例写真と動画像を呈示。最近は超音波でも胃の運動機能を評価することができ、低侵襲で検査を実施できるが、初期の頃は大変な苦痛を伴う検査が必要だったそうだ。研究に協力してくれたボランティアがあまりにつらそうだったので、2万円だった謝礼の約束を検査の途中で5万円に引き上げて、最後まで協力してもらったエピソードなどをユーモアを交えながら語った。

 また、春間氏は消化管機能改善薬同士の効果を比較した臨床試験のメタアナリシスの検討結果を発表した。検索対象はシサプリド、モサプリド、メトクロプラミド、ドンペリドン、トリメブチンの効果を比較した二重盲検のランダム化比較試験。1951〜2005年1月までの論文で、MEDLINEやコクランライブラリーから検索したが、条件に合致したものはわずかに5論文だったという。結果として提示されたのはシサプリドとモサプリドの比較。約7%だがモサプリドの治療成績がよかったと結論づけた。

 なお講演後に会場から「提示された症例のように、十二指腸から胃へ逆流を起こしており腹痛を訴える患者には、どの薬で治療すべきなのか?」という質問があった。これに対し春間氏は「トリメブチンがよいと思う」と回答した。(平田尚弘)


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