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2006.01.25

【大腸癌研究会速報】大腸がんセンチネルリンパ節同定に蛍光色素が有用

 大腸がんのセンチネルリンパ節同定には、放射線同位元素を用いる方法と、様々な色素試薬を用いる方法とがある。1月20日に開催された第64回大腸癌研究会で獨協医科大学第二外科の石塚満氏は、インドシアニングリーンと蛍光画像化装置を用いたところ、手術中に従来より高感度にセンチネルリンパ節を同定できたと発表した。

 今回は基礎的な検討のため、大腸がんと診断し、手術を行った4例でセンチネルリンパ節の同定を試みた。開腹手術時にインドシアニングリーン溶解液を筋層に注入、蛍光画像化装置を用いて、リンパ流とセンチネルリンパ節の検出を行った。

 その結果、肉眼では同定できないリンパ流を経時的に確認することができ、可視光下では確認できない腸間膜内のリンパ節の同定も可能だった。全症例でリンパ節の採取に成功した。

 インドシアニングリーンの蛍光波長は、ヘモグロビンによる吸光の影響を受けにくいため、生体深部の情報が得やすい。石塚氏は、「インドシアニングリーンは、その安全性や簡便性から、放射線同位元素より優れていると考えられる。これまで観察しにくかった骨盤内など、深部の観察も行えるため、今後、より精度の高い術中診断が可能になるのではないか」と期待を込めた。(小又理恵子)