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2006.01.19

ネララビン、ペグアスパラガーゼなど未承認4医薬品の実用化が促進へ

 第7回未承認薬使用問題検討会議が1月19日、都内で開催され、学会・患者団体から追加で検討要望があった4製剤について、企業に治験の開始の働きかけをするなど未承認薬の実用化を促進すべきとする判断を下した。 検討された4製剤は、抗がん剤のネララビン(米国での製品名:Arranon)、ペグアスパラガーゼ(米国での製品名:Oncaspar)、尿素サイクル異常症薬のフェニル酪酸ナトリウム(米国での製品名:Buphenyl)、抗てんかん薬のオクスカルバゼピン(米国での製品名:Trileptal)。

 ネララビンはリンパ系腫瘍、特にT細胞腫瘍に高い殺細胞効果を有するプリン誘導体で、検討会議でわが国での治験が早期に開始されるよう検討すべきであるとされた。ただし米国の臨床試験で薬物動態の人種間差が示唆されていることから、日本人患者少数例を対象としたフェーズ1/2試験を実施しつつ、海外データをできるだけ利用した臨床開発を行うことが現実的な方向性とされた。

 ペグアスパラガーゼは、ポリエチレングリコールでL-アスパラギナーゼを化学修飾し、アレルギー反応を起こりにくくした製剤。L-アスパラギナーゼは急性リンパ性白血病の治療薬として使われるが過敏反応のため利用できない症例があり、ペグアスパラガーゼを使う対象になる。検討会では、早期に治験が開始されるよう、迅速かつ適切な対策が強く望まれるとされた。

 フェニル酪酸ナトリウムはプロドラッグで、β酸化によってフェニル酢酸ナトリウムとなり、グルタミンと結合してフェニルアセチルグルタミンとなり尿中に排泄されることで残余窒素を減らす製剤。検討会で、疾患が重篤な上に症例数が極めて少ないことから、欧米での臨床試験データや国内での使用症例に関するデータを利用した早期の承認申請がなされるとともに、承認までの間に国内治験データを収集する等の対応を検討すべきとされた。

 オクスカルバゼピンはカルバマゼピンと構造が類似し、単剤としての効果は、カルバマゼピンやフェニトインとほぼ同等だが、薬物相互作用や副作用が少ない製剤。検討会で、国内における部分発作を対象とした治験が早急に開始されるよう検討すべきとされた。

 また、検討会は2005年10月から12月に欧米4カ国のいずれかの国で新たに承認された医薬品のうち、検討会のワーキンググループで検討の対象にする製剤として、ポサコナゾール、アバタセプト、レナリミド、コニバプタンを選択した。(横山勇生)