2006.01.11

トルコのH5N1感染、一挙に15人が検査で確認、多数が感染疑いで治療中

 世界保健機関(WHO)は2006年1月10日、トルコの検査機関が実施した検査の結果、37歳の女性の感染が確認されたと発表した。同国におけるH5N1ウイルスの感染確定者はこれで15人になる。この女性はトルコ中北部のシバス県在住者で、死亡した鶏に接触した履歴があるが、この地域における家禽類の感染流行は公式には確認されていない。

 トルコでは1月に入ってからH5N1ウイルスのヒト感染が多数確認されている。1月9日のWHO発表によれば、15例の感染確定例のうち、14歳の少年と15歳の姉の2人が死亡している。この2人の妹にあたる12歳の少女も死亡しているが、確定診断はまだついていない。

 感染が疑われる患者が最も多いと見られるのはトルコ東部のヴァン県で、38人が治療を受けている。このほか、同国中北部のアンカラ県、カスタモヌ県、コルム県、サムスン県などに患者が発生している。短期間にこれだけ大量のH5N1ヒト感染が発生し、確認されたのはおそらく初めてのことだ。

 WHOによれば、患者のほとんどは子どもで、多くは農村の在住者だという。ヒト−ヒト間の感染の証拠はなく、すべて病鳥との密接な接触で感染したと推定されている。同国では寒い時に家内に家禽を入れる習慣があり、そうした状況が感染の機会をもたらしたようだ。

 WHOでは調査・支援のチームを患者が多いヴァン県に派遣し、流行制御について地域当局と協議を進めている。

 WHOの感染症速報はこちら(1報更新報更新2報更新3報)で閲覧できる。(中沢真也)


Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 66歳男性。5日前から続く息切れ 日経メディクイズ●救急 FBシェア数:0
  2. マッチング中間、5年ぶりに東京大学が首位奪還 「医師臨床研修マッチング2018」中間結果ランキング FBシェア数:107
  3. 「なんなの、この人」。そう言われて我に返ったあの… シリーズ◎忘れられないカルテ FBシェア数:34
  4. その便秘薬の処方、間違っていませんか? リポート◎グーフィス、リンゼスなど新たな便秘薬が続々登場 FBシェア数:170
  5. <片麻痺>患者をCT室に送る前の必須検査は? 患者到着前から始まるエマージェンシー臨床推論 FBシェア数:33
  6. 中小病院が国から託された「新たな使命」とは? 日経ヘルスケアon the web FBシェア数:17
  7. 本当に誤嚥? 誤嚥の原因は? なぜ肺炎に? 吉松由貴の「誤嚥性肺炎、診療の知恵袋」 FBシェア数:73
  8. 臨床が好きになった日と開業が近づいた日 谷口恭の「梅田のGPがどうしても伝えたいこと」 FBシェア数:10
  9. 大腸癌検診は旧態依然でいいの? 田中由佳里の「ハラワタの診かた」 FBシェア数:36
  10. 「正しい情報」だけでは変わらない患者の行動を変え… 医療4.0〜第4次産業革命時代の医療〜 FBシェア数:3
医師と医学研究者におすすめの英文校正