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2005.11.10

島津製作所がノロウイルス遺伝子を糞便中から直接増幅・検出できる試薬キットを世界で初めて開発

 島津製作所は11月9日、ウイルス性胃腸炎の主要原因ウイルスであるノロウイルスの遺伝子を、RNAを精製することなしに糞便から直接検出できる試薬キットの開発に世界で初めて成功したと発表した。成果の詳細は11月10日から金沢市で開催されている日本食品微生物学会で発表される。

 ノロウイルスは培養できないため、検体から直接検出することが必要。特に遺伝子増幅法による検出は、確実性の点で優れている。しかし、糞便由来の物質によるRNAの切断や増幅反応の阻害を防ぐために、従来は、ノロウイルスのRNA遺伝子を増幅する前に、糞便からノロウイルスを分離し、RNAを抽出・精製する必要があった。

 島津製作所は、自社で見出した遺伝子増幅反応を阻害する生体由来物質の働きを抑える物質群を利用して、動植物由来のさまざまな試料から、DNAを精製せずに、直接、DNA増幅ができるキットである「Ampdirect Plus」を10月6日に発売していた。このキットで利用している技術に、新たに開発したRNA分解酵素の失活とウイルスからのRNA抽出を同時に行える糞便処理液を組み合わせることで、糞便から直接、ウイルスRNA遺伝子を増幅して検出できる方法の開発に成功したものだ。今後、開発した技術に基づく試薬キットの商品化を進め、2006年春頃に発売する計画だという。(横山勇生)