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2005.11.01

マルホと東レが透析患者向け新規止痒薬の共同開発契約を締結 

 マルホと東レは10月31日、東レが開発したオピオイド系止痒薬「TRK-820」の注射剤について、欧州における共同開発契約を締結したと発表した。契約によって、マルホは既に締結されている東レと米国バイオベンチャー、アコロジクス社との共同開発のうち、透析患者における掻痒症を対象とする欧州におけるフェーズ3試験の東レ実施担当分について、共同開発を行うことになる。 

 TRK-820は、オピオイドκ受容体に選択的に結合して作動活性を示し、従来のヒスタミン系の止痒薬とは異なる新規のメカニズムを有する化合物。ヒスタミン系薬剤では抑えられなかったオピオイド系の痒みの発症のメカニズムを抑えて、従来の止痒薬では無効であった痒みに有効性を示すと期待されている。現在までの臨床試験結果からTRK-820、特に血液透析患者やアトピー性皮膚炎患者のQOL(生活の質)改善に貢献することが期待されているという。

 透析患者の掻痒症は、全身性の強い痒みで、現在承認されている治療薬はなく、抗ヒスタミン薬など、通常の痒みに対する治療薬は有効とはいえないという。

 マルホと東レは、日本におけるアトピー性皮膚炎向けの新規止痒薬の共同開発と販売権に関する契約を、2005年3月31日付で既に締結している。(横山勇生)