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2005.10.06

開発中の血管新生阻害剤ZD6474の効果予測につながる成果が発表

 国立がんセンター研究所薬効試験部室長の西尾和人氏らの研究グループは、現在わが国でフェーズ2臨床試験が進められている血管内皮成長因子(VFGF)受容体阻害型抗がん剤ZD6474が、上皮細胞成長因子(EGF)受容体の特定の変異で大幅に抗がん活性が高まることを見出した。またZD6474を投与することで発現が変動する19の遺伝子を同定、効果予測マーカーの開発に道を開いた。成果は、10月6日のシンポジウム7「消化器癌の治療における分子生物学の寄与」で発表された。

 研究グループは、ヒトがん細胞株を用いた実験で、他の細胞よりも100倍以上感受性が高い細胞株を見出した。その細胞株の遺伝子を解析したところ、EGF受容体に15塩基の欠失があることを確認した。15塩基を欠失させた遺伝子を導入した細胞株は薬剤感受性が100倍高まることを確認した。

 また、研究グループはマウスの同所性胃がん腹膜播種モデルを用いて抗腫瘍効果などを確認するとともに、投与に伴って発現が変化する遺伝子の探索を行った。その結果、発現が変動する19の遺伝子を特定、その中に低酸素誘導性分子が多数含まれていることを確認した。ZD6474の効果予測につながる成果で、既に前向き臨床試験付随研究が行われているという。血管新生阻害剤の臨床応用は進んでいる一方、効果予測などに利用できるバイオマーカーはまだ確立されておらず、今後が期待できそうだ。(横山勇生)