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2005.10.03

パクリタキセルの効果とがん再発予測するプロテインチップの臨床試験、来年度早々にも開始か

 シスメックスが抗がん剤パクリタキセルの乳がんに対する効果予測とがん再発予測を対象に開発を進めているプロテインチップの臨床試験が2006年度早々にも始まる模様だ。シスメックスは、9月28日から30日に横浜市で開催された日本臨床検査自動化学会で、プロテインチップを展示し、注目を集めた。また、9月29日に行われた学会のサテライトセミナー9「臨床検査のイノベーションー新しい価値を生み出す検査技術ー」で、大阪大学大学院医学系研究科教授の野口眞三郎氏が同社のプロテインチップを用いて予後診断ができることを報告した。

 シスメックスが開発中のプロテインチップは、細胞周期に関連するCDK(サイクリン依存性キナーゼ)の発現量と活性を測定するもの。CDK2とCDK1の比率によって調べる。プロテインチップは膜が挟み込まれており、試料が添加されると膜上に均一に広がりたんぱく質が固定化される。そこに蛍光物質で標識したCDKに対する抗体を加え、CDKの量を加える。活性を調べる場合には、基質を加えて反応させて行う。

 野口氏らが、原発性乳がん126例のCDKを測定した結果、CDK2/1比が高値群の予後が低値群に比べて有意に不良だった。

 シスメックスはプロテインチップの発売時期について、欧州では2006年末、日米では2007年末の予定としている。(横山勇生)