2005.08.31

日本ケミファ、動脈硬化症治療薬候補化合物を仏ベンチャー企業にライセンス 

 日本ケミファ(本社:東京都千代田区)は8月30日、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)δアゴニストをベースとした動脈硬化症治療薬開発のため、仏Cerenis Therapeutics社とライセンス契約を締結したと発表した。

 契約によって、日本ケミファが創製したPPARδアゴニスト化合物群をベースとして動脈硬化症治療薬候補の最適化合物を選択し、開発する権利を日本を含んだアジア地域以外についてCerenis社へ独占的に供与する。また、全世界(日本を含むアジアを除く)での開発、販売実施権と再実施権も供与する。Cerenis社は、契約時から上市までの開発の進捗に応じて最大3000万ドル相当のマイルストン金を日本ケミファに支払い、上市後には売り上げに応じたロイヤリティーを支払う。なお、日本を含むアジアにおける開発・販売権は日本ケミファが留保する。

 PPARは脂溶性ビタミン、ステロイドホルモン受容体などと同様に核内受容体であり、ビタミンA代謝物である9-シス-レチノイン酸受容体とヘテロ2量体 を形成し、DNAに結合して標的遺伝子の発現を調節している。近年の研究からPPARは、動脈硬化や発がんに関与している可能性があるとして注目されている。PPARδアゴニストは、高密度リポタンパク(HDL)が血管内に過剰に蓄積したコレステロールを除去する働きを増強する作用があるとされており、新規の動脈硬化症治療薬として期待されるという。

 日本ケミファは、今回の提携以外にも、抗リウマチ薬として開発中の「NC-2300」について米Velcura Therapeutics社とライセンス契約を締結したことを8月10日に発表している。同社は、今後も研究開発については、探索研究に資源を集中投資して医薬品候補化合物の創製に力を入れ、早期開発段階で積極的に海外企業へ導出していくとしている。(星野康)

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