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2005.08.10

コーセー、“赤い美容液”を発売へ アスタキサンチンを高濃度配合、シミやたるみ対策に

 コーセーは赤い色素カロテノイドの一種である「アスタキサンチン」を配合した美容液を今年秋に発売する。これに先立ち、アスタキサンチンを高濃度で安定的に配合する新技術を確立、今年に入って特許を申請した。

 アスタキサンチンはカニなどの甲殻類や鮭、オキアミなどに多く含まれている。肌の弾力を支えるコラーゲンやエラスチンを変性させ、シワやたるみなどを引き起こす一重項酸素(活性酸素の一種)の消去能力が強い。このため、肌のアンチエイジングに有効な成分として化粧品業界が注目している。しかし、時間が経つとすぐに分解してしまうという不安定さがネックになって、実際の商品化はあまり進んでいなかった。

 コーセーは、アスタキサンチンに早くから着目。「ビタミンEやコエンザイムQ10、β(ベータ)カロテンといった代表的な抗酸化成分と比較しても一重項酸素の消去能力が抜群に高く、しかも安全性が高い」(コーセー研究本部・基盤技術研究室の水谷友紀研究員)として、1994年に一重項酸素の検出装置を世界で始めて開発するなど、研究を重ねてきた。

 特許申請した新技術は、アスタキサンチンを、ポリフェノールの一種である「ルチン」と組み合わせて配合するもの。アスタキサンチン単体を配合した製剤と、ルチンとともに配合した製剤を放置する実験を行った。すると、アスタキサンチン残存量は単体では翌日に30.4%、3日目には89%減り、14日後には残っていなかった。しかし、ルチンとともに配合した製剤は、14日経っても3.4%減にとどまったという。

 同社は今後、基礎化粧品を中心に、新技術を使った商品を順次発表していく予定だ。商品化第1弾として秋に発売される美容液は、橙色に近い鮮やかな赤色で、見た目にも相当なインパクトがある。「色の濃さで分かるように、従来のアスタキサンチン配合化粧品の100倍近い濃度を配合した」とコーセー研究本部・第二開発研究所の内藤昇所長は話す。(蓬莱明子、日経ヘルス