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2005.08.02

米FDA、黒人限定の心不全薬を認可、個別化医療へ一歩前進

 人種の違いによる薬の効果の差を臨床試験で確認した薬が、米国で初めて登場する。米食品医薬品局(FDA)は6月23日、米NitroMed社が申請していた黒人患者の心不全治療薬「BiDil」の販売を認可したことを発表した。

 認可は、米国に住む黒人を対象にした臨床試験African-American Heart Failure Trial(A-HeFT)の結果などに基づいて実施された。人種で分けない一般的な臨床試験では、重度心不全患者に対する「BiDil」の有効性は確認されなかったが、黒人に限定すると有効性を示す可能性が示唆されたため、A-HeFTが行われた。

 既に最適の治療を受けている重度の心不全黒人患者1050人を対象にした同試験の結果、「BiDil」の投与を受けた患者では、対照群と比べて死亡率が43%、入院期間が39%減少し、心不全の症状緩和も確認された。なお、「BiDil」は、どちらも心不全の治療用としては認められていない古い薬剤であるhydralazineとisosorbideの合剤だ。(横山勇生)