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2005.07.27

東海大の創薬プロジェクトで有望成果、腎臓病治療薬候補などが前臨床段階に

 東海大学は7月27日、2002年4月から3カ年計画で進めてきた創薬プロジェクトで有望な結果が得られたことを明らかにした。関節リウマチ感受性遺伝子などの同定、緑膿菌の抗生物質排出ポンプの構造解析に成功したほか、標的分子に結合できる医薬品化合物を発見するためのアルゴリズムを開発・活用し、ほぼ前臨床段階にある化合物3個を開発するなどの成果を挙げたという。

 東海大学大学院医学研究科教授の平山令明氏は、「医薬品開発は公共性の高いものであり、医学部の中で薬を作る研究をすることはいいこと。3年間でかなりの成果が上げられた」と語った。

 関節リウマチ感受性遺伝子の同定成功したのは、猪子英俊氏らの研究グループ。マイクロサテライトマーカーを活用し、7個の関節リウマチ関連遺伝子の同定に成功した。そのうち数個に絞り込んでたんぱく質を同定する段階に入りつつあるという。

 また、緑膿菌の抗生物質排出ポンプの構造解析に成功したのは、中江太治氏らの研究グループで、排出ポンプを構成するMexA、MexB、OprMサブユニットの構造をそれぞれ同定することに成功した。

 平山氏のグループは、医薬品が結合できる領域の大きさや疎水性、電荷などをコンピュータでビーズの数や色で表すアルゴリズムを開発、結合する化合物を効率よく同定する手法を確立した。ヒトの治療薬になり得る化合物の条件設定を細かく行うことができるのも同グループの技術の特徴だという。腎臓病関連の化合物が最も開発が進んでいるほか、緑内障の治療薬、ベーチェット病、血栓関連の化合物の開発を進めているという。平山氏らは、医学部内でフェーズ1臨床試験まで実施する計画だ。(横山勇生)