2005.07.26

熊本大、関節リウマチの新規治療薬開発に道 動物レクチンで異常増殖した滑膜細胞のアポトーシスを誘導

 熊本大学医学薬学研究部講師の坂田研明氏らの研究グループは、関節リウマチ患者の滑膜細胞を用いたin vitroの実験で、動物レクチンの一種であるガレクチン9を安定化したたんぱく質が、滑膜細胞にアポトーシスを誘導できることを確認した。

 現在、関節リウマチで画期的な治療薬として使われている抗腫瘍壊死因子(TNF)α抗体製剤、可溶性TNFα受容体製剤は、滑膜炎症の中心的なサイトカインであるTNFαを阻害して炎症反応を抑制する。

 安定化ガレクチン9によって、異常増殖した滑膜細胞を実際に患者の体内で排除できれば、関節リウマチの、より根治的治療薬になる可能性がある。

 ガレクチンは、βガラクトシドを認識する動物レクチンの総称。このうち、ガレクチン9は、好酸球遊走活性やがん細胞にアポトーシスを引き起こすなどの活性をもつことが明らかになっている。ガレクチン9は、糖鎖を認識する2つのドメインをリンカーペプチドがつなぐ構造をしている。安定化ガレクチンはこのリンカーペプチドを短くすることで、たんぱく質分解酵素に対する耐性が100倍以上高くなり、しかもアポトーシス誘導活性が2倍以上になった誘導体だ。安定化ガレクチン9はバイオベンチャーのガルファーマが提供している。(横山勇生)

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