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2005.07.25

キリンがウシでのヒトポリクローナル抗体生産に本気、提携先企業を買収 

 キリンビールは7月25日、ヒト抗体産生ウシに関する共同研究を行っている米Hematech社を買収することで同社と合意したと発表した。両社は完全ヒト型のポリクローナル抗体を産生するウシの開発を進めている。キリンビールの開発にかける本気さを示す買収と言えそうだ。

 現在、ウイルスや細菌による感染症の治療薬などとして血清由来のヒトポリクローナル抗体(ガンマグロブリン製剤)が用いられている。ヒト抗体産生ウシを用いて強力に特定の抗原で免疫することで、より効果が強く安全性の高いヒトポリクローナル抗体が開発できる可能性がある。

 キリンビールはヒト抗体遺伝子を含む染色体を人工的に作製し動物に導入する技術を持っている。Hematech社は核移植技術、動物のクローン化技術を保有している。両社は、双方の技術を組み合わせて2002年にヒト抗体を産生するウシを誕生させることに成功、実用化に向けた研究開発を行っている。キリンビールはヒトの抗体だけを産生させることにメドがついたため、買収に踏み切ったとしている。買収金額は4500万ドル。(横山勇生)