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2005.07.25

【裁かれたカルテ】 医師の投薬変更指示で薬の一部を中止 自宅で激しい胸痛発作を起こして死亡

 胸痛発作を起こして病院で通院治療を受けていた患者が、自宅で激しい胸痛発作を起こして死亡した。病院の医師の投薬変更指示により、それまで服用していた薬の一部を中止した後のことだった。判決は、患者が「冠れん縮性狭心症」だった可能性を見過ごした上、十分な観察を行わずに投薬変更指示を行った過失があったとし、被告病院に5000万円余の支払いを求めるよう命じた。

 原告らは、狭心症の発作を起こして被告の経営する病院を受診していたのに、通院治療中の患者が自宅で発作を起こし死亡したことなどから、担当医師には、(1)入院検査を怠った過失、(2)投薬上の説明を怠った過失、(3)投薬の継続が必要であったにもかかわらず、中止、もしくは変更した過失、(4)病院内における引継ぎを怠った過失−−があったなどと主張し、7000万円余の損害賠償を求めて提訴していた。

 裁判では、「投薬変更」にからむ過失の有無が最大の争点となった。結局、「(投薬変更を指示した)医師は、少なくとも冠れん縮性狭心症の可能性が存在することを前提に治療方針を決定すべきであったのに、これを怠り、安易に投薬変更を指示した過失があるというべきである」と断じた。

 「安易に投薬変更を指示した」との表現はとても重く、医療側の過失を厳しく問う判決となった(詳しくは有料ネット講座「まさかの時の医事紛争予防学」で提供しています)。