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2005.07.14

栄研化学、複数検体検出技術の開発に成功 導入技術と合わせて簡易で迅速な遺伝子検査開発へ

 栄研化学は自社の迅速遺伝子増幅技術であるLAMP法を核に、簡便で信頼性の高い遺伝子検査システムを構築し、自社の遺伝子検査事業を拡大していく方針を明らかにした。特殊な装置が不要で手間のかからない遺伝子検査法を開発することで、わが国の遺伝子検査市場拡大につなげていく考えだ。

 栄研化学は、機器や手間がかかっている核酸抽出操作が遺伝子検査の普及を阻んでいる壁の一つと考え、この6月に旭化成から、不織布を用いて簡単に核酸を抽出できる技術を入手した。

 さらに、技術の詳細は明らかにしていないが、赤色と緑色、その混合の3種類の蛍光で複数の検体を検出できる技術の開発にこのほど成功した。この結果、内部標準を設定でき、増幅検査の信頼性を向上できるようになった。

 栄研化学は、これらの技術を組み合わせた安価で迅速なLAMP法キットの開発を進めている。結核菌、非定型好酸菌、クラミジア、淋菌、おたふく風邪ウイルス、麻疹ウイルス、RSVなどの医療用検査キット、クリプトスポリジウムなどの環境検査、リステリアなどの食品検査キットの開発を進めている。

 さらに同社は、導入した抽出技術、開発した検出技術、LAMP法にμTAS技術を組み合わせることで、現場で検体を投入するだけで簡単に検査ができるPOCT検査システムの開発も進めている。こちらも詳細は明らかにしていないが、抽出から検出までを一つの閉鎖系のなかで行うもの。食品検査の現場や、小さな診療所でも簡単に検査できるようになり、今まで機器や手間の問題で利用していなかった顧客にも利用されることを期待している。

栄研はこのPOCTシステムを「ユビキタスPOCT」と呼んでいる。ユビキタスPOCTの開発は、科学技術振興機構(JST)の2004年度革新技術開発研究事業に採択されており、2006年度にはプロトタイプを開発する計画となっている。(横山勇生)