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2005.07.06

アステラス、経口低分子エリスロポエチン産生促進剤のフェーズIを準備中

 アステラス製薬は、米FibroGen社から導入したエリスロポエチン(EPO)産生促進剤「YM311」(FG2216)のわが国における第1相臨床試験(フェーズ1試験)を準備中であることを明らかにした。7月6日に開催されたアステラスR&Dミーティングで明らかにされたもの。

 「YM311」は経口投与が可能な低分子薬剤で、低酸素誘発因子プロリン水酸化酵素阻害によって内因性のEPO産生を増強させる。年間で1200億円(薬価ベース)を超えるエリスロポエチン市場を代替できる可能性がある製剤だ。適応症は保存期および透析期腎不全に伴う腎性貧血。

 Fibrogen社が実施したフェーズ2試験で、9例のEPO未治療患者に6mg/kgの「YM311」もしくはプラセボを投与したところ、「YM311」群でヘモグロビンの増加が確認できたという。

 アステラスは「YM311」の日本国内の権利しか保有していないが、全世界への権利の拡大を目指し、既に交渉を始めているという。

 このほか、ミーティングで注目された化合物には、survivinの発現を抑制することで効果を発揮する抗がん剤の「YM155」があった。survivinはがん細胞で特異的に発現し、細胞死抵抗性を与えていると考えられているたんぱく質。「YM155」は非臨床試験で強力なsurvivin発現抑制効果を示し、がん細胞選択的に細胞死を誘導するなど有望な結果が得られている。ホルモン抵抗性前立腺がんを対象に欧米でフェーズ2試験を準備中で、国内では患者を対象にしたフェーズ1試験が実施されている。(横山勇生)