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2005.07.05

抗がん効果が期待される活性化自己γδT細胞の臨床研究 メディネットがオーストラリアの病院と共同で実施

 がん細胞療法のベンチャー企業であるメディネットは7月5日、オーストラリアGreenslopes Private Hospital免疫細胞療法センター長のAndrew Nicol氏と共同で、進行性血液がんと固形がんを対象に、活性化自己γδT細胞療法に関する臨床研究を共同で実施すると発表した。

 T細胞は、厳密な特異性をもつ獲得免疫で働くαβT細胞と、様々な類似の抗原を交差して認識する先天免疫で働くγδT細胞に大きく分けることができる。

 メディネットは、γδT細胞が特定の条件下で、がん細胞に対して強い殺傷作用を発揮することを見いだしている。また、同社は、特定の化学合成物質を用いることで、γδT細胞だけを大量に増殖させて活性化することに成功している。

 一方、Nicol氏は、γδT細胞を用いた治療の臨床的な有用性を確認するために、初期段階の臨床試験を始めている。共同研究によって、メディネットはNicol氏の臨床試験の初期データを優先的に得ることができ、日本国内で活性化自己γδT細胞の臨床試験の開始を早めることができると期待している。そして、両者が情報を相互に活用して試験内容を充実させ、豊富で質の高い臨床データを獲得できるとしている。

 メディネットが予定している、活性化自己γδT細胞の国内の臨床試験は、同社の免疫細胞療法を実施している医療機関、大学病院などの地域中核医療機関と共同で、順次開始される計画だ。(横山勇生)