2005.05.25

高齢者に関する論説◇高齢者の歩行事情

 「長寿社会」の新しいネットワーク作りを考える「方円の器」を主催する江上尚志氏の「高齢者に関する論説」から、「高齢者の歩行事情」を紹介します。(三和護、医療局編集委員)

■■□ 高齢者に関する論説
■■□ 高齢者の歩行事情(1)    江上尚志 氏

 私の住む町では以前に比べて歩く高齢者が増え、自動車の運転をしていてもハッとすることが多くなった。夕方など薄暗くなっている道路に突然出てきた高齢者が、我が物顔で歩いていると腹が立つより呆れてしまう。表通りばかりでなく、普段は人通りの少ない裏通りにも出没する高齢者の歩行事情について考えてみたい。もともと商店街とそれ以外の舗道とでは歩く人の姿が違っていた。時間帯によって歩いている人の年齢層が違い、概ね若い人々の生活時間帯と高齢者とでは微妙な差があった。

 最初に上げたいのが「高齢者の生活環境の変化」である。つまり働かなければならない年齢を年金支給時とすると、これまでの60歳から65歳に引き上げられている。ところが平均寿命(それも健康寿命)が伸びた影響で何かしていなければ済まない高齢者が増えた、つまり“高齢者が元気になった”わけだ。それだけでなく食品の工場生産などという考えても見なかったことが起こり、生活環境の方も大きく変ってしまった。高齢者が働く場所と仕事がなくなってしまったのだ。

 モータリゼーションの進捗とともに道路が良くなった。私が子どもの頃は舗装道路の方が珍しかった。もちろん自動車よりも自転車が多く、自動車事故が増えたのも交通戦争と言われ始めたころのことだった。都市のスプロール現象というが、コンビニエンスストアが日本中に店舗を展開した頃から生活は豊かになった。それと同時にゆっくり歩く習慣もなくなりいつもセカセカと暮らしている。身体機能の衰えでスピードに対応できない高齢者数もまた増えてきたと言わざるを得ない。

*続きはこちらでご覧ください。
http://www11.ocn.ne.jp/~uten/index.html

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