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2005.05.06

小児医療事故の現状、インシデントレポートの分析から

 日常診療で発生する事故の芽を把握し、その原因を分析、解決策を検討することは医療の安全対策上、とても重要なことだ。そのため各医療機関で取り組まれているのが、インシデントレポートの分析。今回は先月開催された日本小児科学会のシンポジウム「小児医療と安全対策」から、大阪府立母子保健総合医療センターの藤村正哲氏(写真)の発表を紹介したい。

 大阪府立母子保健総合医療センターでは、最近1年間のインシデントレポートの報告件数は1169件に上る。看護師からのものが84%でもっとも多く、医師6%、薬剤師2%、検査技師3%、放射線技師1%などとなっている。

 藤村氏によると、インシデント・アクシデントの発生時刻は、日中業務の時間帯に増加し、夜間は20〜40件の間で推移していた。日中は、7時台35件、8時台35件から始まり、9時台58件、10時台74件、11時台87件、12時台98件と上昇、いったん13時台に81件と減少するが、14時台91件、15時台80件と上下し、16時台に100件とピークに達していた。その後は、17時台65件、18時台58件、19時台59件、20時台49件と減少していた。

 インシデント・アクシデントの種類で多いのは、「IV/IVH」「検査」「栄養」「内服薬」だった。
 
 それぞれについてエラーの内容と主原因を分析しているが、たとえば点滴エラーは、ライン管理が24%、速度が23%、種類エラーが14%、投与方法が13%、数量エラーが10%、投与忘れが7%などだった。

 点滴エラーの主原因は、手順無視が23%でもっとも多く、指示受けミスが20%、判断ミスが17%、知識不足が15%、観察不足が11%、指示ミスが5%などだった(詳しくは有料ネット講座「まさかの時の医事紛争予防学」で提供しています)。