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2005.04.20

【日本リウマチ学会2005速報】 レフルノミドの肺障害、早期発見のポイント 呼吸器症状・発熱・リンパ球減少・CRP再上昇に要注意

 ワークショップ3「レフルノミドの肺障害」の後半は、東京都立駒込病院アレルギー膠原病科部長の猪熊茂子氏(写真)らが、レフルノミドによる副作用と判断された間質性肺炎24例について、臨床所見と画像所見の特徴を詳しく報告した。

 24人の平均年齢は68.2歳で、喫煙歴ありが2人、以前ありが5人、なしが2人で、残りの15人は不明だった。投与初期に維持量よりも多いloading dose(100mg/日×3日間)が用いられたのは23人だった。発症までの平均日数は69.3日だが、28日から210日までとばらつきがあり、12日間しか投与していないにもかかわらず、36日目に発症した例もあった。

 臨床症状は、咳や呼吸困難などの一般の間質性肺炎にみられる呼吸器症状に加え、3分の1(8人)に発熱が認められたのが特徴的で、MTXによる間質性肺炎と類似していた。患者の重症度は様々で、比較的急速に進行する傾向があった。

 血液検査の所見では、リンパ球数が投与開始時よりも有意に減少しており、対照群と比較しても低い傾向があった。CRP値は、投与後にいったん低下し、その後上昇する傾向が認められており、東京大学アレルギーリウマチ内科助手の沢田哲治氏は、「多くの症例ではレフルノミドが著効し、その後間質性肺炎の出現に伴いCRP値が再上昇したと考えられる」と分析した。

 一方、画像所見の共通点としては、両側びまん性の陰影で、全肺野に分布するが、上肺野と前肺野にやや優位な傾向があり、早期・軽快例や回復期ではすりガラス状陰影、進行期では浸潤性陰影が多い点が挙げられた。一部に胸水や小葉単位の分布もみられた。ただし、画像上の変化は可逆的で、軽快した場合には線維化病変を残さなかった。

 レフルノミドはMTXと比べて血中濃度半減期が長いため、間質性肺炎が発生した場合、コレスチラミンによる薬物除去療法が必要となる。早期発見が予後を左右するため、「著効例、呼吸困難、咳、発熱、リンパ球数減少、CRP値再上昇」をキーワードに、副作用の発現を注意深く観察する必要がありそうだ。

 検討グループによる発表後、フロアからは「死亡は本当にレフルノミド単独によるものなのか、日和見感染の関与があったのではないか」「死亡例と軽快例では治療法にどのような違いがあったのか」などの質問が相次ぎ、この問題に対する専門医の関心の高さをうかがわせた。レフルノミドはRAへの有効性が極めて高い薬剤だけに、間質性肺炎の発症や予後の予測のために、より詳しい知見の蓄積が待たれるところだ。(亀甲 綾乃)

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