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2005.04.13

【裁かれたカルテ】 上顎癌の発見が遅れ効果的な治療を受ける機会を失った 転医勧告義務に違反、しかし死亡との因果関係は認めず

 上顎癌の発見が遅れ、効果的な治療を受ける機会を失ったのは、被告医師が転医を勧めなかったからだ−−。開業医の転医勧告義務違反の有無が問われた裁判で、2月15日仙台地方裁判所で判決が言い渡された。判決は、被告医師の転医勧告義務違反は認めたが、患者死亡との因果関係は認めず、慰謝料500万円の支払いを命じた。

 訴えていたのは、1997年12月に上顎癌のため死亡したAさん(当時60歳)の夫。Aさんが生前通院していた開業医を相手に、「上顎癌など重大な病気の可能性の疑いがあることを十分に説明した上で、より高度な医療を施すことができる医療機関への転医を勧めるべきであったにもかかわらず、これを怠った」として4000万円余の損害賠償を求めていた(詳細は有料ネット講座「まさかの時の医事紛争予防学」へ)。