2005.03.29

【各論】 本人からの求めによる保有個人データの開示

Q7-1 診療録には、患者について客観的な検査をしたデータもあれば、それに対して医師が行った判断や評価も書かれています。つまり、診療録は、当該診療録を作成した医師の側からみると、自分が行った判断や評価を書いているので、医師の個人情報とも言うことができるのではないですか。

A7-1 診療録等に記載されている情報の中には、患者と医師等双方の個人情報という二面性を持っている部分があります。しかし、そもそも診療録全体が患者の保有個人データであることから、患者本人から開示の求めがある場合に、その二面性があることを理由に、診療録の全部または一部を開示しないことはできません(参照:ガイドラインp30)。


Q7-2 患者・利用者の代理人から、患者・利用者本人の委任状を提出の上、保有個人データの開示の求めがあった場合は、本人の意思が明らかであると見なしてよいでしょうか。

A7-2 個人情報保護法及び政令においては、法定代理人や本人が委任した代理人が開示等の求めをすることができるとされています。ガイドラインでは、このような代理人による開示等の求めがあった場合について、当該代理人の求めが本人の意思によるものであるか慎重に確認することを求めています。
 このため、本人の委任状が提出された場合であっても、開示の求めを行った者及び開示する保有個人データの範囲等について、本人の意思を確認する必要があります(参照:ガイドラインp35)。


Q7-3 保有個人データの開示に当たっては、どのような方法で開示すべきでしょうか。

A7-3 開示の方法は、書面の交付または求めを行った者が同意した方法によることとされていますので、書面によるほか、開示の求めを行った方と相談した上で、開示の方法を定めることも可能です。
 なお、「診療情報の提供等に関する指針」では、診療記録の開示の際、患者等が補足的な説明を求めたときは、医療従事者等はできる限り速やかにこれに応じなければならず、この場合にあっては、担当の医師等が説明を行うことが望ましいとされています。

更新情報】
厚生労働省がまとめたQ&Aはこちら(pdfファイル)です。内容が更新されている場合があります。更新情報はこちらでご確認ください

■ 参考図書 ■
・医療機関のための個人情報保護対応マニュアル(詳しくはこちら
・50の医療事故・判例の教訓(詳しくはこちら

====
お知らせ
====
 MedWaveではこの4月、有料ネット講座「まさかの時の医事紛争予防学2005」を開講します。ご興味のある方は以下の画面をご覧ください。
https://medical.nikkeibp.co.jp/MED/masaka/

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. マッチング中間、5年ぶりに東京大学が首位奪還 「医師臨床研修マッチング2018」中間結果ランキング FBシェア数:280
  2. 73歳女性。左II趾の隆起する淡紅色局面 日経メディクイズ●皮膚 FBシェア数:0
  3. 26歳女性。発熱、倦怠感 日経メディクイズ●胸部X線 FBシェア数:0
  4. <片麻痺>患者をCT室に送る前の必須検査は? 患者到着前から始まるエマージェンシー臨床推論 FBシェア数:65
  5. 外来患者自殺で開業医有責、現場で高まる懸念 リポート◎東京高裁が1審覆し自殺企図患者への対応の過失を認定 FBシェア数:1451
  6. クラビットにビオフェルミンRはOK!? セキララ告白!個別指導 FBシェア数:304
  7. その便秘薬の処方、間違っていませんか? リポート◎グーフィス、リンゼスなど新たな便秘薬が続々登場 FBシェア数:176
  8. 「なんなの、この人」。そう言われて我に返ったあの… シリーズ◎忘れられないカルテ FBシェア数:66
  9. 応招義務で「無制限に働くこと」は想定されず 厚生労働省「医師の働き方改革に関する検討会」 FBシェア数:223
  10. 新高血圧GL、日本は基準値140/90維持の方針 学会トピック◎第41回日本高血圧学会総会 FBシェア数:329
医師と医学研究者におすすめの英文校正