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2005.03.20

【日本循環器学会2005速報】 1日5杯の緑茶で血管弾力性が改善

 1日あたり5杯、または800ml以上の緑茶を摂取することで、血圧に関係するとされる脈波伝播速度(PWV:Pulse Wave Velocity)が有意に下がり、血管の弾力を示すFMD(Flow Mediated Dilation:血流の増加に依存した血管拡張)が有意に向上するという。福井循環器病院循環器内科の村上達明氏が3月19日のポスターセッションで報告した。

 現代の日本人は高血圧や糖尿病、血中コレステロールの増加といった心血管イベントが起きやすい状態であるにもかかわらず、欧米に比べて心臓病などの心血管イベントの発生率が低い。これは日本独特の嗜好飲料である「緑茶」が血管に何か影響を与えているのではないか? という仮説を検証したものだ。

 60歳代以上の日本人150人を、緑茶を1日5杯以上もしくは800ml以上飲む群(G:n=77)と、飲まない群(C:n=73)に分けPWV、FMDと血清コレステロールなどを比較した。結果はC群に比べG群はコレステロールと血糖値が高く、PWVはG群が1542±256cm/sに比べG群が1765±225cm/sと高く、FMDがG群が8.3±5.0%だったのに対し、C群が5.6±4.1%だった。p<0.01と有意だった。

 さらに、1日5杯以上または800ml飲まないC群に対し、1年後に追跡調査をして、以前よりも緑茶を飲む群(CM)と変わらない群(CN) に分けて比較したところ、CM群はPWVが1621±286cm/sになって以前よりも下がり、FMDが7.5±4.9%と向上した。CN群ではほとんど変化が見られず、PWVが1756±316cm/sで、FMDが5.5±4.7%だった。村上氏は「緑茶に含まれるポリフェノール」には血管に弾力を与える効果があるのではと推測している。(田村嘉麿)