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2005.03.20

【日本循環器学会2005速報】 医療材料の内外価格差めぐる議論はかみ合わないまま 逆内外価格差など新たな問題も提示される

 3月19日に開催された第69回日本循環器学会のラウンドテーブルディスカッション「医療材料の内外価格差をめぐって」では、ペースメーカーや植え込み型除細動器をテーマに、研究者や医師、厚生省の担当官、業界団体の代表らが、それぞれ持論を展開した。

 まず、学習院大学経済学部の遠藤久夫氏は、特定保険医療材料の価格設定および2002年にスタートした再算定の仕組みを説明し、「診療報酬で価格差の縮小を図っているのは適切」と指摘した。

 また、東京女子医科大学の上塚芳郎氏は、PTCAの手技料が原価を大幅に下回っていると指摘し、医療機関側の値引き努力が足りないことも価格差を生む一因だと述べた。同じ東京女子医科大学の西田博氏も、日本では技術料に比べて医療材料の価格が高いのではないかと疑問を投げかける一方で、日本のメーカーが、同一製品を国内より海外で安く売っているケースもあると指摘し、これを「逆内外価格差」と名づけた。

 これらの指摘に対し、厚生労働省保険局医療課の江副聡氏は、楽観はしていないと断りながらも、「2002年に、米、英、仏、独の4カ国との価格参照制度を導入してから、内外価格差はかなり縮小してきている」と述べた。

 日本医用機器工業会の石川泰彦氏も、2004年の日米の価格差は、ペースメーカーで1.6倍程度、植え込み型除細動器で1.2倍前後にとどまっているとし、「日本は1施設当たりの症例数が米国よりも少なく技術が普及しきっていないことや、価格差が小さい新製品の発売件数が欧州などに比べて少ないことも、内外価格差の原因」だと指摘した。

 ディスカッションでは、議論が十分にかみ合ったとは言えなかったが、一口に価格と言っても、日本は市場価格、米国はメーカーが提示する定価が議論のベースになるという違いがあること、および西田氏が指摘した「逆内外価格差」をどう見るかなど、議論が深まった部分もあった。(井上俊明、医療局編集委員)