2004.12.10

「基準病床廃止に必要な4条件のハードルは決して高くはない」――。九大大学院・尾形裕也教授語る

 厚生労働省の「医療計画の見直し等に関する検討会」・ワーキンググループ座長の尾形裕也・九州大学大学院教授は、日経ヘルスケア21のインタビューに対し、同ワーキンググループが9月の報告書で示した基準病床廃止に必要な4条件について、「高いハードルだとは思わない」と語った。

 同報告書の最大のポイントは、基準病床数を廃止する場合の最低限必要な4条件を示したこと。1.入院治療の必要性を検証できる仕組み、2.入院治療が必要なくなった時点で退院を促す仕組み、3.地域に参入する医療機関の診療内容等の情報が公開され、患者による選択が促進され、医療の質向上と効率化が図られる仕組み、4.政策医療や不採算医療などに対し補助金や診療報酬上の評価等で引き続き医療サービスの提供を保障あるいは促進することができる仕組み――がその4条件だが、医療関係者の中には、この4条件は短期間でのクリアが非常難しいこと、維持する場合の改善点の方が具体的であることから、厚労省はもともと基準病床を廃止するつもりはないのでは、との見方もあった。

 これに対し尾形氏は、「私自身はこの4つの条件は超えられないほど高いハードルだとは思わない。諸外国の実情を見ると、こういった条件が満たされつつあるからこそ総量規制をやめて、医療の質的な側面を向上させるような医療計画に変わってきている。急性期の病院に関しては、DPC等が普及し種々のデータが集まるようになってくれば、4条件のうち1と2はクリアできるし、さらに情報公開という3の条件も整っていくと思う」と語り、将来的に基準病床が廃止される公算も高いことを示唆した。(詳細は日経ヘルスケア21・12月号参照)
(千田敏之、日経ヘルスケア21

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