2004.11.10

冠動脈疾患例におけるアムロジピンとエナラプリルの血管系イベント抑制作用を検討:CAMELOT報告される

 血圧がほぼ正常の冠動脈疾患例における、Ca拮抗薬アムロジピンとACE阻害薬エナラプリルの心血管系イベント抑制作用をプラセボと比較したCAMELOT試験の結果が、JAMA11月10日号に掲載された。アムロジピン群ではプラセボ群に比べ有意なイベント減少が認められたが、エナラプリル群では減少傾向にとどまった。ただし実薬間の直接比較では、有意差を認めないという結果となった。

 CAMELOTでは、冠動脈造影上25%以上の狭窄を認め、拡張期血圧が100mmHg未満だった1991例(平均約58歳)が、(1)アムロジピン5〜10mg/日群(663例)、(2)エナラプリル10〜20mg/日群(673例)、(3)プラセボ群(665例)の3群に無作為割り付けされ、二重盲検法で24か月間追跡された。

 その結果、一次評価項目の「(心)血管系イベント(心血管系死亡、非致死性心筋梗塞、蘇生できた心停止、冠血行再建術、狭心症・心不全による入院、脳卒中・一過性脳虚血発作と新規抹消動脈疾患発症)」発生率は、プラセボ群23.1%に対し、Ca拮抗薬群16.6%、ACE阻害薬群20.2%だった。

 プラセボ群と比較した相対リスクはCa拮抗薬群0.69(95%信頼区間:0.54〜0.88)、ACE阻害薬群0.85(95%信頼区間:0.67〜1.07)で、カルシウム拮抗薬群でのみ有意な減少を認めた。Ca拮抗薬群において減少が著明だったのは、冠血行再建術と狭心症による入院だった(いずれも有意に減少)。

 また、ACE阻害薬群と比較したCa拮抗薬群の一次評価項目相対リスクは0.81だったが、95%信頼区間は0.63〜1.04で有意な減少とはならなかった。ただし、狭心症による入院はCa拮抗薬群で有意に減少していた。

 患者背景は、試験開始時に6割に高血圧の既往を認めたが平均血圧は129/78mmHgだった。Ca拮抗薬群の降圧度は4.8/2.5mmHg、ACE阻害薬群では4.9/2.4mmHgだった(いずれも有意)。また40%弱に心筋梗塞既往を認め、糖尿病合併例は20%弱だった。

 本論文のタイトルは「Effect of Antihypertensive Agents on Cardiovascular Eventsin Patients With Coronary Disease and Normal Blood Pressure」、現在こちら(PDFファイル)で閲覧できる。なお、本試験の結果は、血圧正常の冠動脈疾患例に対する降圧薬処方を推奨するには不十分である−−と研究者らは記している。(宇津貴史、医学レポーター)

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