2004.10.29

ハウス食品、冷え性対策の粉末茶を商品化 沖縄コショウのヒハツを配合、ヒト試験で改善効果を確認

 「黒豆ココア」(2003年9月発売)で大ヒットを飛ばしたハウス食品が、健康機能を確認した成分を含む飲料の品揃えを強化している。ヒハツエキス粉末を配合した粉末茶「温感茶」と、カテキンを90mg含む粉末茶「カテキンたっぷり緑茶」を11月15日から全国発売する。

ヒハツをお茶に配合、ヒト試験で効果を確認

 「温感茶」は冷え性の女性がターゲット。冷え対策のサプリメントやドリンク剤、医薬品があるが、「冷え性によいお茶」のニーズが高いことを市場調査によって分析、市場への浸透を狙う。

 「温感茶」の有効成分であるヒハツは、沖縄コショウとも呼ばれるコショウの仲間。沖縄では豚肉の臭み消しや沖縄そばの風味付けなどに使われている。サプリメントに配合されるケースはあったが、お茶に配合した商品はおそらく初めて。

 ヒハツには独特の風味があり、好き嫌いの分かれるところ。「温感茶」では玄米茶風味にし、デキストリンも添加することで、ヒハツ独特の風味をマスキングしているという。

「温感茶」の効果は、東京医科大学薬理学の渡辺泰雄助教授の協力を得て、ヒト試験で確認した。対象は、20〜50代の冷え性を自覚する女性20人。

 ヒハツエキス粉末150mgを含むお茶を飲んだ後、冷水負荷試験(15℃)を行い、30分後までの皮膚温の回復効果をサーモグラフと体感で評価した。

 ヒハツ入りお茶を飲用すると、手先の温度回復が早い傾向が認められ、被験者の75%に当たる人がヒハツ茶による手先の温度回復効果を実感した。

 この成果は05年3月の日本薬理学会で発表するほか、学術誌「応用薬理」への投稿も予定している。

 ヒハツの有効成分は、辛み成分のピペリンと考えられている。ピペリンが血管を拡張して血流量を上げ、皮膚温を高めるようだ。

 ちなみに、スパイスとして料理に使うヒハツの場合も、1振りから2振り程度でこうした効果を得られる。ヒハツのスパイスは沖縄物産を扱う店で、500円程度で買える。

 温感茶にはヒハツをエキス粉末として150mg含む。これは、同社が東京医科大学の渡辺泰雄助教授との共同研究で、手の冷えの改善効果を確認した有効量だ。

 価格は、10杯分(2g×10本袋入り)が420円。11月22日にはコンビニエンスストア向けの少量タイプ(4杯分、189円)を追加する。

ヒト試験結果の公表と、商品発表を分離

 一方、「カテキンたっぷり緑茶」は、1杯分に普通の煎茶の1.5倍に相当する90mgのカテキンを含む粉末茶。価格は40g入り525円。

 ヒハツのヒト試験に協力した渡辺助教授は、ハウスが04年5〜6月に発売したウコン飲料のヒト試験にも協力。クルクミン30mgを含むウコンが、アルコール代謝を促進する作用をヒト試験で実証した。ハウスが発売した2種類のウコン飲料のうち、5月発売の「ウコンの力」は、1本100mL中にクルクミン30mgを含む。

 ハウスは、これらヒト試験で効果を実証した成果を、商品発表の1週間前に行っている。

 ヒハツは商品発表が10月21日、冷え性改善効果確認の発表が10月14日。ウコンは商品発表が4月30日、アルコール代謝促進作用実証の発表が4月23日だ。

 健康機能の発表と、新商品発表を分けて実施しているのは、薬事法や健康増進法などの規制に配慮したもの。健康機能を先に発表し、少し遅れて新商品を発表するという広報活動は、有力企業の多くが採用している。
(河田孝雄=医療局編集委員、小山千穂=日経ヘルス

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