2004.10.20

【米国リウマチ学会速報】 FDA申請中のCOX2阻害薬エトリコキシブ、高血圧関連の副作用による服用中止がジクロフェナクの約3倍

 米国食品医薬品局(FDA)に申請中の米Merck & Co社のCOX2阻害薬、エトリコキシブについて、ジクロフェナクと比較したところ、1年間で高血圧に関連した副作用が理由で服用を中止した人の割合が、約3倍に上ることがわかった。10月19日のポスターセッションで、米George Washington大学のHerbert S.B.Baraf氏が発表した。同社はCOX2阻害薬バイオックス(成分名:レファコキシブ)について9月30日、心血管疾患イベントのリスク増加を理由に、販売中止を決めている。今後FDAのエトリコキシブ承認をめぐる対応が注目される。

 同試験はもともと、エトリコキシブとジクロフェナクについて、胃腸症状に関連する副作用の比較を目的に行ったもの。なお試験の結果、胃腸症状関連の副作用で服用を中止した人の割合は、エトリコキシブがジクロフェナクの0.5倍に留まったことも明らかになった。

 Baraf氏らは、変形性関節症の患者7111人を対象に、無作為化二重盲検試験を行った。不安定狭心症を除く狭心症、過去1年以上前の脳卒中の病歴がある人、過去6カ月以上前の心筋梗塞の病歴がある人も、被験者に含んだ。被験者は2群に分かれ、一方にはエトリコキシブ90mgを1日1回、もう一方にはジクロフェナク50mgを1日3回投与した。追跡期間は、最後の被験者が試験を始めてから1年間だった。

 その結果、胃腸関連の副作用が原因で服用を中止した人は、ジクロフェナク群で100患者・年当たり19.23人だったのに対し、エトリコキシブ群では同9.41人に留まった(相対リスク:0.50、p<0.001)。

 一方、高血圧関連の副作用による服用中止は、ジクロフェナク群で23人(0.7%)だったのに対し、エトリコキシブ群では81人(2.3%)に上った(p<0.001)。肝臓関連の副作用による服用中止は、ジクロフェナク群が182人(5.2%)だったのに対し、エトリコキシブ群は9人(0.3%)と少なかった(p0.001)。

 同研究グループはまた、血栓性心血管疾患イベントの割合は、両群で差がなかったとしている。さらに、エトリコキシブの被験者総数約2万7500人の二つの大規模試験が現在進行中で、心血管疾患イベントに関する安全性は、その結果をもって示すことができるだろうとしている。
(當麻あづさ、医療ジャーナリスト)

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