2004.10.18

【米国リウマチ学会速報】 関節リウマチによる生産性損失額は5年間で4万ドル超、早期の寛快が重要

 関節リウマチによる生産性の損失額は、5年間で1人当たり4万645ドルに上るという調査結果が出た。患者1人当たりでみると、1年間で8728ドルになるという。これは、フィンランドLappeenranta Central HospitalのKari Puolakka氏が、10月16日のポスターセッションで発表したもの。リウマチ患者の生産性損失額について、5年間という長期の調査結果は珍しい。

 調査の対象は、関節リウマチの患者162人で、診断を受けてから2年以内の人。疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)を1種以上服用し、プレドニゾロンは併用した人としない人がいた。

 5年間追跡して、関節リウマチの症状のために仕事を休んだ日などについて、そのために損失した生産性コストを割り出した。その結果、治療開始後6カ月の時点での症状の改善度合いが、生産性損失額に大きく影響することが分かった。

 具体的には、治療開始6カ月後に寛快した人は、年間の損失額は1人平均687ドルに留まった。一方、米国リウマチ学会の定めた関節リウマチの活動性を評価する基準ACRコアセットによって患者を分類すると、ACR50以上で寛快でない人は、年間の損失額は1人平均7421ドル、ACR20以上でACR50未満の人は同8186ドルだった。さらに、ACR20未満の人の年間損失額は、1万8989ドルにも上った。

 Puolakka氏は、新たに診断を受けた関節リウマチ患者の生産性損失を最小限に抑えるには、早期の寛快を目標に、早い時点から積極的に治療を開始すべきだと結論付けている。(當麻あづさ、医療ジャーナリスト)

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