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2004.10.12

【Pharma Business】 Pharmaceutical Executive:1000億円超の抗菌薬、Ciproのサクセスストーリー(下)

 Ciproは登場以来、尿管感染症(UTI)治療薬として市場を席巻したが、1996年から97年にかけてCiproチームは、呼吸器感染(RTI)でのシェア拡大に着手した。バイエルではこの時期、新しいニューキノロン系抗菌薬のAvelox(モキシフロキサシン)の開発が進んでおり、呼吸器分野での貢献が期待されていた。Ciproのシェア拡大には、RTIにおけるニューキノロン薬の使用に先鞭を付け、Aveloxの道を開く狙いも秘められていた。

 販促キャンペーンはCiproの経口剤開発チーム(COLT)が担当した。チームが最初に手掛けたのは、呼吸器専門医からなる開発支援委員会を結成して大量の論文を収集することだった。この論文収集が意外にも販促に結び付いた。Cipro / CiproXRのマーケティング担当役員代理であるジョナサン・ハリスは、「戦略の成功に論文収集は不可欠だった」と強調する。ハリスの語るところでは、当時の医師の多くは連鎖球菌への効果に疑問を抱いていた。地道な論文収集で得られたCiproの有効性を示す治験報告書は、販促の大きな武器となり「一流の呼吸器専門医や感染症専門医から支持を得た」という(詳しくはPharma Businessをご覧ください)。