2004.08.23

中国で豚のH5N1感染、北京で開催の国際シンポで報告

 世界保健機関(WHO)は8月20日、中国の研究者が同国内の豚がH5N1ウイルスに感染していたとする報告を行ったと発表した。この報告は、ハルピンの獣医学研究所の研究者が、北京で開催された重症急性呼吸器症候群(SARS)とトリインフルエンザに関する国際シンポジウムで明らかにしたもの。WHOは事実関係の確認と研究の詳細についての報告を要請した。

 豚はヒト型とトリ型のインフルエンザに感染し得るため、体内で両ウイルスの遺伝子交換が起きる可能性があり、ヒト−ヒト感染を起こす病原性の高い新型ウイルスを生み出す温床になりかねない。

 感染経路としては、野生の水鳥からの直接感染が考えられている。野生の水鳥はすべてのインフルエンザウイルスを発症することなく保有し、大量のウイルスを含む糞を排泄するためだ。

 しかし、今年初頭にH5N1流行に見舞われたベトナムでも流行のピーク時でさえ、鳥から豚への感染は起きなかった。香港では中国本土から輸入される豚について常時抜き取り検査を実施しているが、これまでのところ、H5型ウイルスが検出されたことはないという。報告が事実だとすれば、新型インフルエンザ発生の危険がまた一歩近づいたことになるため、WHOでは関係諸機関と連携して警戒を強めている。

 WHOのプレスリリースはこちらで参照できる。(中沢真也)

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