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2004.07.30

英国食品基準庁がヒジキを食べないように勧告、発癌リスクを高めると考えられる無機砒素含むため

 英国食品基準庁(Food Standard Agency; FSA)は7月28日、ヒジキの摂取をやめるよう勧告した。FSAがロンドン地域で売られている海藻類について調べたところ、ヒジキには、癌の発症リスクを高めると考えられている無機砒素が含まれていることが分かった。FSAは、ヒジキを摂取することで、無機砒素の1日摂取許容量を大幅に超えてしまうとしている。FSAは今後、ヒジキの販売規制について欧州委員会(European Commission)と検討する可能性もあるとしている。

 FSAは、カナダのFood Inspection Agencyが行った調査で、ヒジキに無機砒素が含まれることが明らかになったことを受け、同様な調査を行った。昆布や海苔など、5種類の海藻類について、31サンプルを採取した。そのうちヒジキは9サンプルで、全て日本製だった。

 調査の結果、砒素はそれら全ての海藻類に含まれていたものの、そのほとんどが発癌性の知られていない有機砒素で、無機砒素が検出されたのはヒジキのみだった。具体的には、売っている状態のヒジキに含まれる無機砒素の量は、平均77mg/kgで、水洗いした後の濡れた状態では、平均11mg/kgだった。

 なお、FSAでは、これまでに時折ヒジキを食べたことがあったとしても、「癌の発症リスクが著しく高まっているとは思われない」としている。

 詳しくは、FSAのニュース・リリース、または日本語による、ニュース・リリースまで。

 日本の厚生労働省によると、「無機砒素の具体的な物質名など、詳細について現在調査中である。多量に摂取するのでなければ、問題ないのではないかと考えている。考え方などを整理して、本日中にはホームページなどで情報提供する」(食品安全部)などと話している(編集部注:本日夕方、厚生労働省はホームページに「ヒジキ中のヒ素に関するQ&A」を掲載しました)。
(當麻あづさ、医療ジャーナリスト)