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2004.06.25

頚動脈狭窄へのステント挿入、長期予後は良好で短期合併症率も4.4%程度

 頚動脈狭窄に対するステント挿入術は、長期予後は良好で、従来の血管内膜切除術に比べ懸念される合併症も、そのほとんどが術後30日以内に起こり発症率は4.4%程度であることが明らかになった。これは、6月24日のポスターセッションで、ドイツSankt Katharinen HospitalのKasja Rabe氏が発表したもの。

 同氏らは、1993年2月〜2004年6月までにステント挿入術を行った、頚動脈狭窄の患者406人について、その後の経過を調べた。患者の平均年齢は70歳、男性は69%だった。頚動脈狭窄の割合は、平均で77%だった。追跡期間は最大で11年で、1020患者年に及んだ。

 術後30日以内に、死に至る脳卒中を発症したのは4人(0.9%)、死には至らないが重度の脳卒中を発症したのは7人(1.5%)、軽度の脳卒中を発症したのは9人(2.0%)で、それら全てを合わせると20人(4.4%)だった。

 長期予後について見てみると、死に至る同側脳卒中は4人(0.9%)、死に至らない重度の同側脳卒中は4人(0.9%)、軽度の同側脳卒中は1人(0.2%)、一過性脳虚血性発作は6人(1.3%)だった。

 同研究グループのHorst Sievert氏は、「現状では血管内膜切除術の方がステント挿入術よりも多く行われているが、2、3年のうちに、この状況は逆転すると我々は確信している」としている。(當麻あづさ、医療ジャーナリスト)