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2004.06.24

【再掲】脳卒中直後の虚血中心部と半影部の判定、MRIは予測可能だが部位を過大に判定

 脳卒中直後の虚血中心部と半影部(ペナンブラ)の判定で、MRI(磁気共鳴画像)検査は予測可能ではあるものの、部位を過大に判定する傾向があることが分かった。これは、6月23日の一般口演で、ドイツMax-Planck-Institut fur Neurologische ForschungのW.D.Heiss氏が発表したもの。

 脳卒中発症後、虚血中心部の神経細胞は壊死するが、その周辺のペナンブラと呼ばれる部分は不完全な虚血状態で、適切な治療が行われれば回復が見込まれる。そのため、こうした部位の大きさを見極めることは、その後の治療方針を決めるために重要となる。

 同氏らは、急性脳卒中の患者25人について、MRI検査と、PET(ポジトロンCT)検査を行った。検査のタイミングは、発症後30〜300分で、その中央値は60分だった。

 その結果、虚血中心部の判定については、PET検査が、虚血中心部の83.5%を検出したのに対し、MRI検査の拡散強調画像(DWI)では84.7%を検出した。一方で、DWIが虚血中心部と判定した部分の25.9%が、実際にはそうではなく、過大判別をしたのに対し、PET検査では過大判別がなかった。またPET検査の結果と、DWIによるMRI検査結果には相関があった。

 一方で、ペナンブラの判別について見てみると、MRI画像のDWIと潅流強調画像(PWI)のミスマッチ部位が、PET検査結果によりペナンブラと判別した部位をある程度予測することはできた。だが多くの場合、ペナンブラを過大判別していることがわかった。

 虚血中心部やペナンブラの判定にはPET検査の方が精度が高いものの、PET検査は、侵襲的で高価であり、また限られた医療機関でしか使うことができないのが現状だ。一方で、MRI検査を虚血中心部とペナンブラ部位の判定に使うことは可能だが、両者ともに部位を過大に判別する傾向があるため、それに基づく診療方針を決める際には注意を要するようだ。
(當麻あづさ、医療ジャーナリスト)

■ 訂正 ■
 5段落目に「潅流画像(PI)とあるのは「潅流強調画像(PWI)」の間違いでした。お詫びして訂正いたします。(MedWave編集長、三和護)