2004.06.10

【ASCO2004ダイレクト】 進行膵癌の第3相試験で4剤併用が好成績、1年生存率38.5%を実現

 ステージ4Aまたは転移がある進行膵癌患者に対して実施されたシスプラチン(P)、エピルビシン(E)、5-FU(F)、ゲムシタビン(G)の4剤併用療法(PEFG)と、標準治療であるゲムシタビン単剤療法を比較する第3相臨床試験が行われ、4カ月間の無増悪生存率で62%対28%、奏功率で40%対8.4%などと、ゲムシタビン単剤療法を大幅に上回る好成績が得られた。6月8日のポスターセッション「消化器癌(大腸を除く)」でイタリアVerona大学のMichele Reni氏が報告した。

 Reni氏らは、ステージ4A(転移なし)または転移がある進行膵癌の成人患者99人を登録した無作為化多施設比較試験を実施した。PEFGレジメンは、シスプラチン(40mg/m2、1日目)、エピルビシン(40mg/m2、1日目)、5-FU(1日200mg/m2、持続投与)、ゲムシタビン(600mg/m2、1、8日目)として4週間サイクルで実施した。

 その結果、プライマリエンドポイントである4カ月の無増悪生存率で、PEFG治療群はゲムシタビン単剤の28%を大きく上回る62%という良好な結果を得た。増悪までの期間の中央値も5.3カ月対3.3カ月でPEFGが有意に長かった。1年生存率では38.5%対21.3%、2年生存率では12.3%対2.6%でPEFGが優っていた。ただし、PEFGはゲムシタビンに対し、顆粒球減少が43%対19%、血小板減少が29%対2%と血液毒性が有意に高かった。

 進行膵癌に対する化学療法では、新規血管新生阻害薬のベバシズマブを除いて、ゲムシタビン単剤療法を上回る成績が得られたものは見当たらない。その中で、Reni氏らの4剤併用療法は注目すべき成績をあげたと言える。会場を移して行われた総合討論では、第3相試験としては1アーム当たり50人と少ないこと、プライマリエンドポイントが4カ月の無増悪生存率という非標準的なものであることなどから、全生存率をエンドポイントとした第3相試験を実施すべきだと指摘された。(中沢真也)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 手代木社長に聞く、ゾフルーザの出荷調整の理由 厚労省発表では、ゾフルーザの供給量は約40.8万人分 FBシェア数:91
  2. 釣り針が刺さったら糸1本でポーン!と抜こう EM Allianceの「知っ得、納得! ER Tips」 FBシェア数:72
  3. インフルエンザ診療に迅速検査キットは必要? 岡秀昭の「一般外来で感染症をどう診る?」 FBシェア数:226
  4. 「お楽しみ程度の経口摂取を」で本当にいいの? 吉松由貴の「誤嚥性肺炎、診療の知恵袋」 FBシェア数:220
  5. 意思を確認できない患者の情報はどこまで開示可能? 特集◎これってコンプライアンス違反?《8》家族への情報開示 FBシェア数:10
  6. 腹部エコーが「難しい」と感じるのはなぜか? 今さら聞けない画像診断のキホン FBシェア数:24
  7. ガイドラインが変わり過ぎる米、変わらない日本 記者の眼 FBシェア数:120
  8. アドレナリンが効かなかったワケ アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり FBシェア数:147
  9. 周術期のヘパリンブリッジはもういらない? プライマリ・ケア医のための心房細動入門リターンズ FBシェア数:270
  10. やる? やらない? 事務部門の外部委託 診療所経営駆け込み寺 FBシェア数:18
医師と医学研究者におすすめの英文校正