2003.12.22

【日経ヘルスケア21◇中医協リポート】No.8 診療報酬の1.05%引き下げが決定 本体はプラスマイナスゼロ、薬価と材料価格を引き下げ

 政府・与党は12月18日、来年4月に診療報酬を1.05%引き下げることを決定した。内訳は診療報酬本体がプラスマイナスゼロ、薬価がマイナス0.89%、保険材料がマイナス0.16%。中央社会保険医療協議会では、本体のマイナス改定を求める支払い側とプラス改定を要求する診療側の攻防が続いていたが、“折衷案”のプラスマイナスゼロで決着した。

 18日の中医協では、「審議報告」を作成。「平成16年度診療報酬改定の基本方針」に則った形で、「DPC、小児医療、精神医療等を重点的に評価」する方針を確認した。

 「平成16年度診療報酬改定の基本方針」は、12月12日の中医協総会で了承。1.医療技術の適正な評価、2.医療機関のコスト等の適切な反映、3.患者の視点の重視−−などの観点から今改定の実施方針を示している。

 1の「医療技術の適正な評価」では、診療の難易度や所要時間などを点数に精緻に反映させる方針を提示。また、生活習慣病の指導管理や術後合併症の予防技術の評価を検討するとした。指導料については、生活習慣病指導管理料の算定対象を老人に拡大するか否かが焦点の一つとなっている。

 2の「医療機関のコスト等の適切な反映」では、急性期入院において、現在特定機能病院で導入されているDPC(診断群分類)に基づく包括評価について、適用拡大を含めた検討を行う方針を明記。慢性期入院についても、患者特性に応じたきめ細かな包括評価の導入を検討する方針を示した。また、回復期リハビリテーション以外の亜急性期入院医療の評価についても検討するとしている。

 注目されるのが、DPCによる支払いを適用していない急性期病棟で、「ICUに準ずる機能を有する治療室」の評価を新たに行う方針を示している点だ。厚労省は、12月3日の中医協で「ハイケア病棟」の入院料を新設する案を提示。「ハイケア病棟」は、ICUとI群一般病棟入院基本料1(看護体制2:1)の中間に位置する病棟で、ICUの後方ベッドとして、一般病棟より重症度が高い患者を受け入れるとしている。

 このほか、小児医療については救急医療や専門的な入院医療の評価を充実させる方針を明記。精神医療では、社会復帰支援機能の評価を進めるとした。3の 「患者の視点の重視」では、特定療養費制度のあり方を検討するとしている。
(吉良伸一郎、日経ヘルスケア21

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