2003.12.09

【性感染症学会速報】 クラミジア感染治療におけるクラリスロマイシンの除菌率は90.9%、多施設治験で確認 

 クラミジア感染による子宮頚管炎に対し、国内で広く治療に用いられているクラリスロマイシンについて多施設共同研究が実施され、2週間投与で90.9%という有効性が確認された。札幌医科大学の熊本悦明氏が12月6日の一般口演「クラミジア−3」で報告した。

 熊本氏らは関東性器クラミジア感染症研究班の研究として、14の医療機関で、同一プロトコル、同一の検査機関の利用による共同臨床研究を実施した。2002年10月から2003年2月の間、上記の医療機関を受診したクラミジア感染による子宮頚管炎患者170例に対し、クラリスロマイシン1日400mgを14日間投与し、データが揃った107例について治療効果を検討した。

 除菌効果については、投与7日後では56%だったが、投与14日後では90.9%と2週間目には高い除菌率を実現した。

 自覚症状については、治療開始時点を100%とした時の症状残存者比率を見ると、帯下感では、7日後72.9%、14日後20.9%、掻痒感は、7日後46.2%、14日後16.0%、下腹部痛は、7日後33.3%、14日後12.5%などだった。全体では2週間目にも約29%に自覚症状が残り、菌消失よりも回復が遅れる傾向が見られた。除菌に成功しても炎症の回復に時間を要する場合があり、自覚症状が残る原因になっているようだ。

 また、子宮頚管・膣分泌物の改善度についての他覚所見は、投与前には「極めて多い」「多い」と診断された患者が56.4%と半数を超えており、「なし」は皆無だったのに対し、7日目には「極めて多い」は皆無となり、「多い」が10.1%、「ない」が19.1%になり、14日後には「多い」は6.0%に減少、「ない」が38.6%に増加した。

 これらの検討から熊本氏は、クラリスロマイシン400mgについては2週間投与が必要と結論付けた。(中沢真也)

■訂正■
 タイトルと本文2行目でクラリスロマイシンによる除菌率の数値に誤りがありました。上記のように正しくは90.9%です。訂正いたします。

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