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2003.11.25

日経メディカル「患者アンケート報告」第3回 機能評価、「認定取得」だけでは不十分



 本アンケートは、日経メディカル版「良い病院ランキング」に連動して行った。このランキングは、日本医療機能評価機構の認定を受けた病院の審査項目ごとの評点を足し上げて合計点から算出したものである。

 同機構の機能評価は、病院の質を外面的に評価するもので、治療成績や患者満足度という「診療の質」を測定したものではない。ただ、点数の水準は、安全管理、医療レベル、患者サービスなどを高めるための組織的努力を反映しているといえる。従って、機能評価の認定を受けたか否かは、「診療の質」と結果的にはかなり連動すると考えられていた。

 だが今回のアンケート結果は、実際には認定取得が患者満足度と連動しないことを示していた。

 「必要があれば、その病院にまた行きたいですか」の問いに回答した143人を、認定病院に行った81人と、認定病院以外に行った62人に分けて分析したところ、結果は図1、2の通り。二つのグループで、「強くそう思った」「そう思った」「どちらとも言えない」「そうは思わなかった」「まったくそうは思わなかった」の比率がほとんど変わらない。



 認定取得が患者満足度を高めるには至っていないという事実は重い。これは認定取得に伴う病院改善の動きがまだ幹部や推進担当者レベルにとどまっており、病院全体に浸透していないことを示唆していると考えられる。

 各種のマニュアルを作成したり管理委員会を設置するなど外面的に「体制を整える」だけでは不十分で、「実践して組織に定着させる」には、さらなる継続的努力が必要といえる。そうでなければ「患者満足度の向上」や「病院の競争力強化」という結論にはつながらない。(続く)             
(埴岡健一、日経メディカル

まとめ】
・機能評価認定の取得は病院の組織体制強化のために重要であるが、それだけで患者満足度を高められるものではなく、全組織へのサービス意識の浸透努力が必要である。

■ 参考トピックス ■
◆ 2003.11.18 日経メディカル「患者アンケート報告」第2回
患者の15%は医師に満足せず、不満な患者は病院を変える

◆ 2003.11.13 日経メディカル「患者アンケート報告」第1回(病院への意識) 深い「日本の医療」への不信感

■ 参考図書 ■