2003.08.26

【SARS速報】 WHO、SARSを否定、カナダの擬似SARS集団感染は別種のコロナウイルス

 世界保健機関(WHO)は8月25日、カナダの高齢者施設で発生した呼吸器疾患の集団感染は、重傷急性呼吸器症候群(SARS)ではなかったと発表した。

 この集団感染は、カナダのブリティッシュコロンビア州サレー市の高齢者施設で居住者とスタッフ計143人が感染し、初期の検査でSARSコロナウイルスの関与が示唆されたもの。8月14日にカナダの保健当局からWHOに報告が行われた。

 しかし、致死率が低い、鼻水が見られる、発熱がほとんどない、胸部X線所見の遷移がないなど、SARSの臨床像とは一致しなかった上、最終的に病原体として検出されたのは、SARSを引き起こすタイプとは別種のヒトコロナウイルスだった。このウイルスは「OC43」と呼ばれ、一般的な風邪の病原体の一つである。複数の国の高齢者施設で呼吸器疾患の原因にもなっている。

 この集団感染については、香港とシンガポールの保健当局が相次いで「注意深く動向を見守っている」とのコメントを発表するなど、国際的にも関心が集まっていた。

 本件に関するWHOのプレスリリースはこちらまで。(中沢真也)

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