2003.07.03

ILCOR勧告が改訂、1〜8歳の小児へのAED使用を容認

 国際蘇生法連絡委員会(ILCOR)はこのほど、小児への自動体外式除細動器(AED)使用に関する勧告を改訂した。1〜8歳までの小児に対し、1分間心肺蘇生術(CPR)を施しても循環が回復しないことを確認した上で、AEDを使用してもよいとするもの。米国では2年前から1〜8歳の小児向けAEDが市販されており、これを追認する形となった。改訂勧告は、米国心臓協会(AHA)の学術誌であるCirculation誌7月1日号のほか、Pediatrics誌7月号、Resuscitation誌6月号に掲載された。

 ILCORは、CPRなど心肺蘇生に関する施術について、世界的な標準を策定する組織。小児へのAED使用に関しては、2000年に発表した勧告で、8歳未満への使用は勧められないとしていた。

 改訂勧告では、前回勧告時にはなかった、8歳以下の小児向けに放電量を減らしたAEDが既に市販されたことを指摘。AEDに組み込まれた自動心電計では小児の頻拍を心室細動と誤診する恐れは依然残るものの、小児用の解析プログラムを搭載したAEDであれば、1〜8歳の小児に使用してもよいとした。

 ただし、AEDを使用する前には、少なくとも1分間はCPRを行うよう勧告。また、1歳未満の小児については、AEDの使用の可否を判断するだけのエビデンスが不足しているとしている。

 この勧告のタイトルは、「Use of Automated External Defibrillators for Children: An Update: An Advisory Statement From the Pediatric Advanced Life Support Task Force, International Liaison Committee on Resuscitation」。現在、こちらで全文を閲読できる(リンク先の運営次第で変更になることがあります。ご了承下さい)。この件に関するAHAのニュース・リリースは、こちらまで。2001年5月に発表された、小児向けAED装置の承認に関する米国食品医薬品局(FDA)のニュース・リリースは、こちらまで。(内山郁子)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 若年男性に生じた腹痛、必ず聞くべきことは? カンファで学ぶ臨床推論 FBシェア数:1
  2. 学会はスーツで行くべきなのか 倉原優の「こちら呼吸器病棟」 FBシェア数:500
  3. 病院の「介護医療院」転換に予想外の傾向! 日経ヘルスケアon the web FBシェア数:22
  4. お尻に注入しないで!(食事中に閲覧しないで) 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:297
  5. 民間病院から大学教授を毎年輩出する秘訣 東謙二の「“虎”の病院経営日記」 FBシェア数:43
  6. 大腸癌検診は旧態依然でいいの? 田中由佳里の「ハラワタの診かた」 FBシェア数:27
  7. 記憶障害のみでゆっくり進行する認知症とは 発見者の金沢大学脳老化・神経病態学(神経内科学)教授山田正仁氏に聞く FBシェア数:95
  8. 最年少教授が拓く「臓器の芽」による新移植医療 特集◎再生医療はここまで来た!《4》 FBシェア数:233
  9. 中年期以降の飲酒量と認知症のリスク BMJ誌から FBシェア数:106
  10. 60歳代女性。胸部異常陰影 日経メディクイズ●胸部X線 FBシェア数:0
医師と医学研究者におすすめの英文校正