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2003.05.15

【続報】【SARS速報】  厚労省、SARS初期診療機関の絞り込みを推奨へ

 厚生労働省のSARS対策専門委員会は5月15日、SARS患者の受け入れは、感染予防体制が整った医療機関で行うことが望ましいとする見解を固めた。「受け入れ準備が整っていない医療機関が患者を診るのは公衆衛生上好ましくない」(委員で国立感染症研究所感染症情報センター長の岡部信彦氏)ことがその理由。この方針に基づいて地方自治体に対し、地域の実情に則した体制作りを求める指針を提示する。

 委員の一部からは、N95マスクの不足などを理由に診療を断ったり、開業医と公的病院の間で患者の押し付け合いが発生するなど、患者にとって事実上の診療拒否と感じる事態が起きないように配慮を求める意見が出され、患者の受診を妨げない配慮を求める内容が追加された。

 委員会で最終的に合意した地方自治体に対する指針案は次の通り。

 「SARSの蔓延防止のため、SARS疑いのある者の初期の診療については、原則として外来における感染予防体制の整った医療機関で行うことが望ましい。このため、各都道府県においては、保健所と医療機関が一体となって地域の実情に応じた体制作りを行うこととする。ただし、患者の受診機会が損なわれないよう留意すること」。

 厚労省は同日、都道府県に対し、通知「SARS疑いのある者の初期の診療等について」(SARS対策第15報) を出し、この指針を明確にした。通知はこちらへ。(中沢真也)