2003.04.14

1日2時間以上テレビを見る女性、糖尿病になるリスクが14%も高く

 1日に2時間以上もテレビを見る習慣がある女性は、肥満になる相対リスクが23%、糖尿病になるリスクが14%も高い−−。5万人を超える女性を6年間追跡した米国の研究から、こんな事実が明らかになった。「テレビの前からなかなか離れられないという人は太りやすい」という経験則が裏付けられた格好だ。この研究結果は、Journal of American Medical Association誌4月9日号に掲載された。

 米国Harvard公衆衛生大学栄養学部のFrank B. Lu氏らの研究グループは、米国在住の12万1700人の女性看護師を対象として、1976年に開始された大規模コホート研究「The Nurses' Health Study」参加者に対する追加研究として、生活習慣と肥満、2型糖尿病の関係について、郵送アンケートによって調査した。

 追加調査は、The Nurses' Health Study参加者のうち、1992年時点で心血管疾患、癌、糖尿病の診断を受けておらず、肥満でない(BMIが30未満)50277人を対象とした。

 調査の結果、テレビを見る時間が週に0〜1時間のグループが肥満になるリスクを1.0とすると、テレビ視聴時間が週に2〜5時間、6〜20時間、21〜40時間、40時間以上のグループの年齢調整済み相対リスクはそれぞれ、1.23、1.42、1.68、2.00と、視聴時間の増加に対して統計的有意に高くなった。年齢、喫煙、飲酒、食事の影響を調整した肥満の相対リスクは、1日当たりのテレビ視聴時間が2時間増えるごとに23%(95%信頼区間:17%-30%)、統計的有意に増えることが分かった。

 2型糖尿病の発症リスクも、テレビ視聴時間が増えると統計的有意に高くなった。年齢、喫煙、飲酒、食事、家族歴で調整した糖尿病の相対リスクは、1日当たりのテレビ視聴時間が2時間増えるごとに14%(95%信頼区間:5%-23%)増えることが分かった。

 一方、運動は肥満や糖尿病のリスクを下げる効果があった。1日1時間歩く時間が増えると、肥満のリスクは24%(95%信頼区間:19-29%)、糖尿病のリスクは34%(95%信頼区間:27-41%)と、いずれも統計的有意に低下した。

 座った姿勢を続ける家事や運転と比較しても、肥満、糖尿病になる傾向はテレビ視聴が最も強かった。これについて著者らは、「テレビ視聴は、1.運動をしなくなり、消費カロリーが減る、2.テレビを見ながら食べ物を口にする、3.CMや食事シーンの影響を受ける、などの影響が考えられる」としている。

 グルメ番組は欠かさず見るという女性は、肥満や糖尿病の予備軍筆頭といってもいいのかもしれない。テレビを見る時間を減らし、運動量を増やすなど、用心した方がよさそうだ。(中沢真也)

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