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2003.04.04

「信仰」がバージンを守る原動力に−米調査

 米国の高校生5000人を対象に行われた調査で、何らかの信仰を持っている女子生徒は、バージンを守る傾向があることがわかった。一方、男子生徒の場合、童貞を守るかどうかと信仰の有無とには、特に関係がみられなかったという。研究結果は、米国国立衛生研究所(NIH)が、4月2日に発表した。

 この研究は、青少年の健康状態を幅広く調査する「米国青少年健康縦断研究」(National Longitudinal Study of Adoloscent Health)の一環として行われた。米国内の学校に通う7〜12年生(日本の中1〜高3に相当)9万人を対象に、健康状態と家庭環境や友人、学校、信仰などとの関連を調べた研究で、NIHの関連機関である米国国立小児健康発達研究所(NICHD)が研究費を補助している。

 研究グループは、「米国青少年健康縦断研究」の参加者のうち、15〜18歳でセックス経験がない4948人を抽出。1年後に再度アンケートに答えてもらい、セックスを経験したかや、信仰がセックスに対する考え方に影響を与えたか、性体験が信仰に影響したかなどを調べた。

 その結果、「信仰は生きる上で大きな意味を持つ」と考えていた女子生徒は、1年後もバージンを守っている確率が高いことが判明。ところが、男子生徒の場合、信心深さと性体験の有無とには関連がみられなかった。男女ともセックスをしたかどうかで信仰の度合いに変化は現れなかったが、女子生徒のみ、性体験後にはセックスに対する態度がより積極的・好意的になった。

 研究を取りまとめたNICHDのDuane Alexander氏は「信仰を持っている青少年は、セックスに対しより保守的であることがわかった」と結論。青少年では無防備なセックスにより、エイズを含む性感染症に感染するリスクが高いとされるが、「今回得られたデータは、青少年がセックスに走るのを防ぐ施策を立てる上で重要な意味を持つだろう」と強調している。

 要は「性感染症予防のために信仰を強化せよ」との結論だが、面白いのは、2度目の調査時点でもセックス経験がなかった人の多くにデート相手がいなかったこと。データを率直に解析すると、セックス体験の有無に一番大きな影響を与えていたのは、「信仰」ではなくて「デート相手の有無」だった。この“結論”を素直に前面に出さないところに、「信仰」が社会的・政治的に大きな意味を持つ米国らしさが現れていると言えそうだ。

 この件に関するNIHのニュース・リリースは、こちらまで。