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2003.03.31

【SARS速報】 香港政府、感染者107人発生のマンションを封鎖

 香港衛生署長(Director of Health)のMargaret Chan氏は3月31日、九龍地区のマンション「アモイガーデン」のE棟を今朝6時から10日間隔離すると発表した。31日朝現在で、同マンションの住人から213人にのぼる重症急性呼吸器症候群(SARS)患者が発生、うち107人がこのE棟に集中していたため、強行措置に踏み切ったもの。E棟の住人は、保健当局の文書による許可がない限り、4月9日深夜まで住居内にとどまることを求められる。この間、健康局の係官が健康調査に訪れるほか、室内清掃や消毒の指導を行う。食事は1日3回、無料で供給される。

 大規模な感染が発生した理由について、香港衛生福利食物局長のYeoh Eng-kiong氏は31日、感染発生ルートが最終的に確定したわけではないとしながらも、多くの患者が収容されているプリンスオブウェールズ病院で感染した人物がE棟に住む兄弟を4回に渡って訪れたことが判明しており、この人物が感染源になっていると信じる理由があると述べた。

 このマンション封鎖の記者会見で衛生福利食物局長は、「大流行(Outbreak)」という用語を口にした。感染が従来になく大規模で短期間に発生していることから、空調などを通した感染が起こった可能性もあり、事態は猶予ならない段階に至ったと言える。

 この香港当局のプレスリリースはこちらまで。