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2003.02.24

肝癌PEI治療後のインターフェロン療法、長期生存率を改善

 C型肝炎ウイルス(HCV)による肝細胞癌に対し、エタノール注入療法(PEI)を受けた患者74人を対象とした無作為化試験で、PEI後にインターフェロン療法を受けた方が5年、7年生存率が高いことが明らかになった。PEIなど肝臓癌の局所療法後におけるインターフェロン療法の有用性が示されたのは初めて。岡山大学第一内科教授の白鳥康史氏、東京大学消化器内科教授の小俣政男氏らの研究で、Annals of Internal Medicine誌2月18日号に掲載された。

 わが国では肝臓癌の大半がHCV感染に由来するが、こうしたHCV関連の肝細胞癌では、再発率が極めて高いことが問題となっている。早期の肝細胞癌の治療には、外科切除またはPEIなどの局所療法が行われる。このうち外科切除については、症例数が少なく追跡期間も短いものの、インターフェロン療法が外科切除後の再発率を下げるとのデータが得られている。しかし、PEIなどの局所療法に関しては、施行後の再発予防に関して確たるデータが得られていなかった。

 白鳥氏らは、HCV由来の肝細胞癌患者のうち、腫瘍数が3個以下で、C型慢性肝炎が軽度(血中HCV RNA数が2×106以下)の74人を無作為に2群に分割。インターフェロン群(49人)に48週のインターフェロン療法を行い、インターフェロン療法を行わず経過観察した対照群(25人)と比較した。

 インターフェロン群の49人のうち、21人では生化学的マーカーが下がり、14人ではウイルス量の減少が認められた。初回の肝内再発率は両群で変わらなかったが、2回目、3回目の再発に関しては、インターフェロン群の方が低い傾向があった。

 さらに、5年生存率はインターフェロン群が68%と、対照群の48%より高いことが判明。7年生存率も同様に、インターフェロン群(53%)で対照群(23%)よりも高かった。

 今回の研究の対象患者は肝炎が比較的軽度である点や、試験が二重盲検法ではない点には留意すべきだが、研究グループは「症例を選べば、PEI後のインターフェロン療法で患者の生存率を改善できる可能性がある」とまとめている。

 この論文のタイトルは、「Interferon Therapy after Tumor Ablation Improves Prognosis in Patients with Hepatocellular Carcinoma Associated with Hepatitis C Virus」。アブストラクトは、こちらまで。