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2003.01.17

抗インフルエンザウイルス薬「タミフル」で供給滞り、カプセルにも波及

 抗インフルエンザウイルス薬「タミフル」(一般名:オセルタミビル)で生じた供給滞り問題で、発売元の中外製薬は1月17日、供給計画量を当初予定の367万人分から446万人分へと増やしたものの、しばらくはドライシロップ、カプセルともに出荷調整が必要との見通しを示した。

 オセルタミビルにはドライシロップとカプセルの2剤型があるが、昨年7月に輸入した製品バルクの受け入れ検査で、ドライシロップに品質上の問題があることが判明。製造工程の改善を行ったため生産が遅れ、今シーズンはドライシロップの供給に遅れが生じることが予想されていた。

 ところが、実際にはドライシロップだけでなくカプセルについても、昨年末から今年初めにかけて、卸からの注文に十分に応じられない状況になった。様々な要因が考えられるが、インフルエンザの流行の立ち上がりが予想よりも早かったことに加え、ドライシロップからの類推でカプセルにも“品薄感”が生じた可能性があるという。

 オセルタミビルは、A型・B型インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス経口薬。同様に両インフルエンザウイルスへの効果がある吸入薬のザナミビル(商品名:リレンザ)は、当初予定の20万人分に加え、2月末までに8万人分を追加輸入するが、「タミフル」と同様の出荷調整が必要な状況だ。

 一方、A型インフルエンザウイルスのみに効く経口薬のアマンタジン(適応商品名:シンメトレル)は、インフルエンザ治療薬としては当初200万人分を予定しており、2月末までに追加で8万人分を増産する。ただし、インフルエンザ治療薬として使われる量は全体の6%(昨年実績)程度であり、現時点で出荷調整を要する状況には至っていないという。