2002.11.23

頭痛専門外来の開設で受診率が急増

 専門外来の開設が、頭痛患者の受診行動を促す効果が大きいようだ。山口大学脳神経病態学の多田由紀子氏が22日、「頭痛専門外来開設により受診率が急増した片頭痛患者についての検討」と題して発表した。

 同大学の神経内科は、2001年9月に頭痛専門外来を開設したが、多田氏らは開設後の8カ月間と前年同時期の患者動向を比較検討した。その結果、新患患者に占める頭痛患者の割合が、11.7%から47.0%へ急増していたという。実に頭痛専門外来の開設前後で4倍もの増加があったわけだ。頭痛患者数でみると、2000年9月から2001年1月が50人だったが、2001年9月から2002年1月では375人となっており、「頭痛専門外来」の開設が頭痛患者の受診を促したことがわかる。

 内訳をみると、新患患者に占める緊張型頭痛の割合は7%から23.9%へ、片頭痛は0.9%から16.4%へ、いずれも有意に増加していた。全頭痛患者に占める緊張型頭痛の割合は60%(30人)から51%(191人)に減少した一方で、片頭痛患者の割合は、8%(4人)から35%(131人)へ増えていた。

 多田氏らは、これまでは片頭痛患者が受診を控えていたものと推察。次に、受診を思いとどまらせている原因を探るためアンケート調査を行なった。

 対象は、頭痛専門外来を開設した後に受診した片頭痛患者50人(男性7人、女性43人)。年齢は、10歳から20歳台が10人、30歳から40歳台が22人、50歳以上が18人だった。平均罹病期間は15.3年。

 アンケートの結果、頭痛専門外来の受診目的は、「頭痛を治療して欲しかった」が37人と最も多く、「頭痛の原因が知りたかった」が10人、「頭痛に関する検査を希望」が3人だった。

 頭痛専門外来の受診前の状況を聞いたところ、「頭痛の検査を受けたことはあるが、病院で治療を受けたことはない」が15人、「病院を受診したことはない」が13人と未治療者がほとんどだった。一方、「定期的に病院で治療を受けていた」は6例でしかなかった。受診しなかった理由も尋ねているが、「どこに受診してよいかわからなかった」との回答が最も多かったという。


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